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浴室暖房乾燥機を付けるメリット

浴室暖房乾燥機を付けるメリット

夏も冬も快適に入浴できる

夏場の入浴は暑さでのぼせてしまったり、冬場は隣の部屋との温度差によるヒートショックが起きやすかったりと危険が隠れているもの。浴室暖房乾燥機には涼風や乾燥などの機能が備わっているため、夏は涼風、冬は暖房と使い分けると快適な入浴時間を手に入れられます。

とくに高齢者や幼い子供は、暑さや寒さによる体の負担が大きいので、浴室暖房乾燥機の採用はおすすめです。長風呂がお好きな方も機能をうまく活用しながら、安全で快適な入浴を楽しんでくださいね。

浴室のカビ対策になる

換気や乾燥を使うと、浴室のカビ対策になります。よく入浴後に冷水シャワーを壁や床にかけることはカビ対策になるといわれていますが、有効な方法は浴室暖房乾燥機の活用です。

カビ対策を徹底したい場合は、換気よりも乾燥機能を使うのがおすすめ。換気と乾燥の大きな違いは、「水滴を乾かすスピード」。換気だけだと水気を取り除けずカビが発生しやすいですが、乾燥機能を使うと浴室全体のジメジメした湿気を屋外に出しつつ温風を循環させて、短時間でカラッと乾燥させられます。

浴室に洗濯物を干せる

梅雨や花粉の時期は屋外に洗濯物を干すことができず、部屋干しする方もいらっしゃいます。しかし部屋干しはニオイや湿気が気になるところ。そこで浴室のランドリーパイプに洗濯物を干して、乾燥機能をつけてみましょう。部屋干しならではのニオイが気にならず、短時間で洗濯物が乾きますよ。

部屋干しよりもスピーディーに乾くので、1日に数回洗濯物を干すことも可能。共働きで毎日洗濯物を干すのは難しいご家庭や、大家族で洗濯物が多いご家庭ではきっと重宝するでしょう。また日差しに当たると変色しやすいデリケートな洋服や、屋外に干すのに抵抗がある下着類も、浴室干しなら安心です。

浴室暖房乾燥機を付けるデメリット

導入コストがかかる

とても便利な浴室暖房乾燥機ですが、設置するにはある程度の費用が必要です。浴室暖房乾燥機本体の費用に加えて、取り付け工事費用や、既存の換気扇を取り外して処分する費用などがかかります。事前にリフォーム会社に見積もりをとって、いくらくらい費用がかかるかを確認しましょう。

電気代がかかる

やはり電気で稼働する設備なので、使用頻度が多いと電気代も上がってきます。とくに梅雨時期や冬場は使用頻度が増えるかと思いますが、「なるべく晴れている日に干す」「同じ時間帯に家族みんなが入浴する」など、工夫して使えば節約につながるでしょう。

フィルター掃除が必要

換気や乾燥など浴室の空気を取り込む仕組みになっているので、フィルターにゴミやホコリが付着します。きれいな空気を循環させるために、こまめなフィルター掃除が必要です。掃除機で吸ったり拭き取ったりしてフィルターをきれいにしましょう。

後付けすることは可能?

浴室暖房乾燥機の利便性を知ると、既存の浴室に後付けできるのか気になることでしょう。在来工法(タイル張り)とユニットバス、どちらのタイプであっても後付けは可能です。既存の換気扇に不具合が起きたとき、本体だけ交換しますよね。浴室暖房乾燥機も同様です。

しかし、設置可能かどうか断言できないケースもあります。浴室暖房乾燥機は、従来の換気扇よりもサイズが大きいので、開口部のサイズや天井裏の余白スペースによっては希望している製品が設置できない場合も。ボルト数も変わる可能性があり、配線工事が必要になります。分電盤に空きがあれば後付けは可能。浴室暖房乾燥機の後付けはさまざまな条件を満たす必要があるので、リフォーム会社に確認してもらいましょう。”

後付けする際の注意点

天井の開口部のサイズ

現在、天井に浴室暖房乾燥機あるいは換気扇が埋め込まれている場合、開口部のサイズを確認しましょう。製品によってサイズは異なるため、開口部と合う浴室暖房乾燥機を導入する必要があります。

他の換気口の数

浴室暖房乾燥機は単体で換気するタイプと、数台同時に換気するタイプとがあります。主に、洗面台やトイレとつながっていることが多く、換気室数を変更しての取り付けはできません。後付けする際は、既存の換気スタイルに対応する浴室暖房乾燥機を選びましょう。

分電盤の空き

換気扇から浴室暖房乾燥機に交換する場合、分電盤から直接電線を引っ張ってくる必要があります。家のどこかに必ず分電盤は設置されているので、空きを確認しましょう。戸建てなら空きがなくても増設することは可能ですが、マンションはアンペア数の制限がされていて難しい場合もあります。事前に管理組合に聞いておきましょう。

浴室暖房乾燥機の選び方

タイプで選ぶ

浴室暖房乾燥機には「電気で暖めるタイプ」「ガス温水で暖めるタイプ」の2種類があります。初期費用が安く手軽に設置したいなら電気式、パワフルな機能を求めるならガス式が向いているでしょう。

電気式

主流となっているのは電気タイプ。初期費用があまりかからず、どんな浴室でも比較的設置しやすいのがメリット。温風のみで温めるタイプと、遠赤外線ヒーターを併用してパワフルに温めるタイプがあります。

ガス温水式

屋外の熱源機でつくったお湯を循環させることで熱を放出する仕組み。屋外工事も必要なので初期費用が高いものの、スピーディーかつパワフルに温めることができます。”

設置方法で選ぶ

浴室の見た目を左右する設置方法。本体の形状に合わせて設置は異なります。主な設置方法は以下の3パターンです。どのパターンも条件によってはリフォームで後付け可能なので、既存の浴室に合うタイプを選びましょう。

天井に埋め込むタイプ

見た目がすっきりする設置方法。浴室天井の裏に埋め込むだけのスペースがあれば取り付けられます。

天井に取り付けるタイプ

天井の換気扇を外したり、換気扇の上から被せたりして設置するタイプ。埋め込みよりも天井裏にスペースを要さず、大掛かりな工事にならないのがメリットです。

壁に掛けるタイプ

エアコンのように、浴室の壁に取り付けるタイプ。最も施工が簡単で、既存の換気扇の穴や換気口をそのまま利用すれば穴あけ工事が不要。新しく穴をあけることも可能で、タイル壁にも取り付けられます。

機能で選ぶ

製品によっては、暖房や乾燥以外にも便利な機能が搭載されています。

ミスト機能

細かい霧状の水を出す機能。浴室内をミストサウナのような状態にしたり、蒸し暑い夏にはひんやりと冷たいミストで涼んだりできます。

プラズマクラスター機能

換気や乾燥では無くせないウイルスや菌を除去でき、消臭も可能。より清潔で快適な浴室空間にできる機能です。

うたせ湯機能

天井に埋め込んだ浴室暖房換気扇から、球状のしずくが落ちてくる仕組み。適度な刺激を肩や腰に与えられるので、リラックス効果が期待できます。機能を充実させると、入浴の楽しみ方が増えてより快適になるでしょう。

浴室暖房乾燥機にかかる設置費用

浴室暖房乾燥機の設置費用は本体のグレードやリフォーム内容によって変動しますが、最終的に約6〜20万円をみておくといいでしょう。

本体価格

タイプ 費用目安
電気タイプの浴室暖房乾燥機 約4万2千〜9万8千円
ガスタイプの浴室暖房乾燥機 約9万8千〜14万円

設置費用

浴室暖房乾燥機の設置にかかる費用は3~10万円前後が相場。交換の場合、新しい本体のほうが小さいと開口部の調整が難しいため、天井材を新しくする作業が加わります。後付けであれば開口部をつくったり電気工事をしたりと施工費が追加でかかることも。換気口もない浴室であれば配管工事も伴うので、高額になる傾向にあります。

浴室暖房乾燥機は単体でも導入できますが、浴室全体をリフォームする際に行うと、スムーズに工事が進みます。別々でリフォームするよりも費用を抑えやすいメリットもあるので、浴室の古さが気になる場合は同時に工事をしてみてはいかがでしょうか。”

浴室暖房乾燥機にかかる電気代

浴室暖房乾燥機の導入を検討するにあたって、電気代はどのくらいかかるか気になるところ。100Vと200Vでも相場は異なるので、下記を参考にしてみてください。

【1時間あたりの100Vの場合】

電気代目安(円/時間
暖房 約28.1円
乾燥 約27.1円
涼風 約0.8円
換気 約0.5〜0.8円

【1時間あたりの200Vの場合】

電気代目安(円/時間
暖房 約47.5円
乾燥 約42.9円
涼風 約1.2円
換気 約0.7〜0.9円

少しでも節約したいとなれば、100Vの浴室暖房乾燥機が選択肢に。しかし浴室の広さが1.25坪以上の場合は、100Vだと効果があまり発揮されないこともあるため、200Vの導入を検討したほうがよいかもしれません。浴室の広さに適した商品を選ぶことで、暖房効率もアップします。”

電気代を節約するポイント

換気・涼風機能と比べると、暖房・乾燥機能は電気代が高くなる傾向にあります。冬場は暖房を使う頻度が高いので、なるべく浴室内の湿気を排出し、暖かい空気を効率よく循環させることを意識しましょう。

入浴前に以下の3つを行うと、無駄な暖房費が省けます。

  • 湯船にお湯をためて、湯気で浴室の温度を高める
  • 入浴前に床や壁に温水シャワーをかける
  • 床がタイルの場合はマットを敷く”

手入れの頻度について

ほとんど毎日、浴室暖房乾燥機を稼働させる場合は、1ヶ月に1回フィルターの掃除をしましょう。

お手入れの際には、必ず運転を停止。動いていないことを確認できたら、フィルターを外してホコリを取り除きましょう。

本体もタオルやスポンジなどで拭き取ってきれいにします。フィルターを外した状態で本体に水やお湯をかけると故障の原因になるので注意しましょう。